家具の紹介にあたってひとこと。

私が、家具メーカーに顔を出す時、度々、気付くことがあります。
それは、職人気質のメーカーに行った時です。
この人達に共通するのは、作ることには全力投球しますが、販売となると全くと言っていいくらい力をいれません。あなた任せで営業をしません。

「これいいですね」と声を掛けると驚くことがあります。

「あんまり売れていない」と言われるのです。
何故、「こんなによい製品がなぜ売れないのですか?」、と私は口にします。
すると笑いながら、「ショールームに置いているだけだから」と言われるのです。

実は、メーカーですから、一般の人が立ち寄らない場所にセットしているのです。
消費者の目の届くところに置いていないから、製品そのものの存在はないのと同じです。

この様なメーカーはそんなに多くはありません。

そんなメーカーは、当然のようにインターネットもしていません。
販売用のパンフレットも案内状もありません。

そこで、私は考えました。

大川の家具メーカーで、「良い製品を作っていながら、陽の目を見ない家具を紹介しよう」と。

そこで、数件の家具メーカーに声を掛けてみました。
すると、笑いながら「紹介してもらうのは有難い。ただ、広告料は払えないよ。それでよかったら・・・」。
話はすぐに決まりました。

大川弁でいいますと、
「こげんよか家具の眠っとるばい。もったいなかねー。」と思える一品を紹介します。
(ひとこと付け加えますと、プロのカメラマンに撮影してもらい、カッコいい美辞麗句を並べて、みなさんの気を引こうなど全く思っていません。)

今回、選んだ家具は、大川家具業界目利き人の薦めと、私の一押しと、製作者の熱い思いからです。
「これなら納得」という一品を紹介致します。

第一回目の紹介する製品は「キャビネット」です。

ウォルナット・バーズアイメイプル材使用
無垢板手作り 1601×450×1005  作:江頭良治

◎ウォルナット(Walnut)という木は、

クルミ科クルミ属の樹です。北アメリカ東部に生育し、北米産広葉樹の中でも最高級の世界的な名声を得た木材にまなります。

◎バーズアイメイプル(Birds eye maple)とは、

高さ30 40 メートルになる落葉高木です。カナダの国旗にデザインされているのがこの葉です。肌目は緻密で、木理は不規則で鳥目状の美しい杢(もくめ)があります。とても美しい木肌です。

このメープルは堅い材種で、大きく育たな木です。その バーズアイメイプルを使って製作しています。
このような一枚板で製作したキャビネットは、まず日本にはないと思います。
非常に稀少性が高い美しい一品になります。

◎表板、側板、中材とも、全てを無垢板、はぎ合わせで作っています。

表面の扉は、 最高級のバイオリンやギターに使っているものと同じ材質です。楽器製作者が見られたら驚かれる代物です。

さて、今回紹介するキャビネットは、「材木屋さんでもお目にかかったことが無い」と言われるほどの逸品です。ウォルナットとバーズアイメイプル材を惜しみなく使って作った製品だからです。

◎なぜそんなにいいのがあるのか?

実は、日本がバブルの頃(198612月から19912月)、アメリカから高くても惜しみなく材料を仕入れた期間がありました。その材料が倉庫に眠っているのです(今は少ししかありません)。

ジョウジ中島さん(※1)が使っていた材料と同じです。今では、希少価値のある材料ですから、仕入れることが出来るのは、ごく限られたところだけでしょう。

◎工作者の江頭さんに聞く

「もう、こんなきれいなバーズアイメイプルには一生お目にかかれないでしょう。まず、日本にはもう無いと思います。とんでもなく素晴らしい材料を使っていますから。キャビネットに仕上げましたが、何代に渡っても楽しめる最高級品の家具と思っています。」と。

◎工芸品の極みと言える家具

大川のショールームの片隅に一目に触れずに眠っています。もし、マスコミが取材をすればすぐに売れるでしょうが、そうはしません。

このサイトを見て、「欲しい」と思われるお方がおられましたら、工作者の江頭さんに直接話をして下さい。わたしでは、詳しく伝えることが出来ませんのでご遠慮なく電話をしてみてください。

電話番号/080-3982-7719 担当:江頭まで

エラー: コンタクトフォームが見つかりません。

来店して確認したいお方は、その際は、電話を一本を入れて来て下さい。

1:ジョージ・カツトシ・ナカシマ は、アメリカの家具デザイナー。ジョージナカシマ記念館があります。