風呂の中で本を読む。
赤青鉛筆の持参だ。
高校生の頃より始めた。

今では、着替えと本は必須だ。
湯船に落として何冊も駄目にした。
あッと取り上げてももう遅い。
ふやけた本があちこちにある。

長風呂は体に良くないと聞く。
そうかも知れないがそれでも良い。
風呂での読書は集中できるのだ。
行間がしっかり読める。

本日は、W・Hオーデン。

大人と子どものちがいは一つしかない。
子どもは自分が誰かを知らない。
大人は自分が誰かを知ってしまった人間だ。

自分の悩みごとを人に打ち明けても、
それが軽くなるわけではないと悟ったとき、
人ははじめて子どもであることをやめるのだ。

自分の存在なんて無用のものだということを喜びたまえ。
そして、しかも闊々と歩きたまえ。
そうして、自分が誰であるかを思い出したまえ。